幼稚園のころ、毎月自分だけもらえる絵本が嬉しかった。
いつも寝る前には、父に絵本の読み聞かせをせがみ、聴きながら寝るのが日課だった。
「こんとあき」「おふろだいすき」が特に好きだった。
母になると、その時の幸せな時間を思い出して
地域の子どもたちへ、私も絵本の読み聞かせをしてみたいと思い、育成講座を受けた。
近所のボランティア団体に所属すると、そこでは絵本の読み聞かせだけでなく、
昔話のストーリーテリングもしており、その面白さにものめりこんでいった。
約半年ほど、手厚いレクチャーと練習を重ね、複数の小学校へ毎学期語りにいくようになった。
初めて選んだお話は、グリム童話の「おおかみと7ひきの子やぎ」を語った。
有名なお話にも関わらず、「それ知ってるー」「そこでこうなるんやんなー」などの茶々は一切なく、
子どもたちは最後まで真剣に聞いてくれていた。
子どもは大人が語るお話が好き。それがたとえ知っている結末を知っていても。
場面が進むごとにワクワク、キラキラ、ヒヤヒヤ、ガッカリした子どもたちの表情を見ながら
世界観を共有する感覚が、やめられない楽しさになった。
小さい頃、父の横で何度同じ話を聞いても飽きずに、絵本にのめりこんだ自分を思い出した。
ストーリーテリングは、相手の心に、お話の世界観に乗せて、自分の想いを届けられる。
お話を通して、どんな子どもにも、大人にも
幸せ、勇気、温かさを届けたいと思う。
2026年6月25日(木)